美しく生きる努力
浜までは海女も蓑着る時雨かな 瓢水
この句は江戸時代の富商で無私無欲の人として逸話の多い俳人、
瓢水(ひょうすい)の作です。
海女はいずれ海に入る。時雨が降っていてもどうせ海で濡れる
のだから構うことはないところだが、たしなみを忘れず蓑を着て
いくその心を美しいとみた句です。
翻って今日、ヒトはなにかというと“どうせ”といって甘える。
たしなみを失い、努力を怠る。みっともないことを平気でする。
特に、若い時は立派だった人も齢をとってくると欲が深くなる。
猜疑心はつよくなる。やることなすこと周囲を傷つけて自身は
気付いていないなど本当に老醜はみじめなものです。
こんな状況は日々の生活で頻繁に目にするところです。
私達は上で述べたことを反面教師として自身をよく労り、
昨日より今日は少しでも向上できるように努めて文字通り
“生涯現役”を目指したいものです。
参照 『知的な老い方』(外山滋比古 著)


Staff M.T
NAOはり灸院