top of page

体験的体調不良の治し方(その2)~『乾燥が大敵』

前回ブログ(12/15付け)に記載した「慢性上咽頭炎」について、受診した耳鼻科の先生が我々患者に分かりやすく説明してくれる内容を紹介しますので、健康管理の参考にして頂ければ幸いです。

<受診時の症状>

普段から鼻炎の症状があり、良く風邪(と思っていた)をひいて何時も体調不良を感じていました。具体的には、

  ① 頭痛・頭重、目のかすみ、鼻づまり、歯痛、喉のつかえ感、喉痛、首・肩のこり

  ②めまい、吐き気、お腹の膨満感、食欲不振、微熱、倦怠感、不眠(眠りが浅い)

上記の一つ又は複数の症状が、出たり消えたりを繰り返して調子が良いと思う時が殆どありませんでした。

<慢性上咽頭炎>

「また鼻風邪をひいた」と思って色々な薬を飲んで対処していましたが、私の訴えに医師は「人は、そんなに頻繁に風邪をひきません」と言い、「あなたの症状は鼻の上咽頭というところの慢性の炎症からきている」と説明してくれました。上咽頭は医療器具などで直接触らないと痛みを感じないところで、ここの炎症は神経を介して周辺の部位(頭、眼、鼻、歯、喉、首、肩)に関連痛として痛み等を起こすそうです。これが上記①に示した症状の原因です。

一方、メカニズムはまだ不明ですが上咽頭の炎症と自律神経の乱れは密接に関連しており、慢性炎症の悪化に起因する自律神経の乱れが上記②に示した症状を引き起こします。

<炎症悪化の原因>

上咽頭は外気に含まれるほこり、細菌・ウイルスや気温の変化に常に曝されていることから、誰もが自覚症状の有無に関わらず普段から軽い炎症を持っています。風邪やその他の色々な原因で、この炎症が悪化して多様な症状が現れます。

主治医によると、「風邪にかかった覚えがない」のに色んな症状が出る時に最も考えられるのは、上咽頭の“乾燥”が原因だとのことです。

症状が出た時に医師が内視鏡などで上咽頭を視ると「干上がった田んぼ」のような状態になっているそうです。特に、冷房を使う夏や空気が乾燥し暖房を使う冬に炎症が悪化しやすくなります。また、免疫器官でもある上咽頭が乾燥すると細菌やウイルスに対する抵抗力が下がり、風邪やインフルエンザにもかかりやすくなります。

<乾燥の予防>

上咽頭は両方の鼻の孔が合流するのどちんこ(口蓋垂)の裏側にあるために、うがいをしても上咽頭には届かず乾燥対策になりません。(添付図を参照してください)

乾燥の予防にはマスクの着用、室内の適度な加湿、生理食塩水による鼻うがい、鼻呼吸(特に、就寝時)等が効果的です。デスクワークの多い方には卓上加湿器の利用を考えてください。

また、首回りが冷えると炎症が急速に悪化することがあるので外出時はマフラー、就寝時はスカーフなどで冷え対策をすることが大切です。

それでも症状が出てしまった時には、前回のブログで紹介した『Bスポット療法』が関連痛や自律神経の乱れから起きる不定愁訴に即効性が有り、1~数回の治療で軽快することが期待できますので対応可能な医療機関にご相談ください。

尚、慢性上咽頭炎の専門的な医学知識については、以下のURLのウエブ記事を参照してください。

  http://jfir.jp/chronic-epipharyngitis/

<余談:眉間の上の赤いマーク>

以下に、主治医が治療中にする雑談で興味深かった話を紹介します。

「インドの人は眉間の上に赤いマークをしていますよね。ヒンズー教では、額は人間の中枢であり神聖な部分で、身体のなかでも特別な場所と考えるそうですよ」と説明してくれて、「それ位、上咽頭は心身の健康に重要な場所です」と強調されます。

『皆さん、上咽頭を良くケアして健康で楽しい日常生活を送りましょう!!!』

                                   出典: 「病気が治る鼻うがい健康法」堀田 修

(M)

NAOはり灸院


特集記事
後でもう一度お試しください
記事が公開されると、ここに表示されます。
最新記事
アーカイブ
タグから検索
まだタグはありません。
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page